ラフ集合と感性、読書メモ


最近、感性工学とラフ集合について気になっていたので、ラフ集合と感性―データからの知識獲得と推論ラフ集合の感性工学への応用を読んでいます。

  • ラフ集合と感性
  • ラフ集合の感性工学への応用

グループ内の勉強会で簡単に紹介する機会があったので、まださわりまでですが、読書メモをまとめました。

感性工学は製品デザインなどで実績のある手法です。あるデザインに対して人間が抱く印象やイメージを言葉「感性ワード」で表現し、感性ワードとそのデザインの特徴の関係を分析することで、人間の感性をデザインへ反映することができるとされています。弊社iNSIGHTBOXも消費者の関心のあるキーワードを抽出することができ、それをコンテンツ制作や製品企画に生かしていただくことができるサービスであり、似た考えだと思います。また、Societasの価値観モデルに含まれる情緒ベネフィットは、「イメージ」を表わす感性ワードと近いレイヤにあるという印象を持っています。ちなみに、UXの研究においても感性工学との親和性とコラボレーションの必要性を指摘されているようです。

ラフ集合は日本マーケティング・サイエンス学会第91回研究大会(2012年6月)で買いたくなるスイーツのデザインを分析するという内容でご発表があったと記憶しています。面白そうではあったものの、中身はあまり追い切れていませんでした。

勉強会では、「感性工学のアプローチでは、これまでになかったようなイノベーティブなデザインはできないのではないか」という質問が挙がりました。既存のデザインを評価することで感性とデザイン要素の関係を導こうというアプローチなので、これまでに無かったようなデザインは生まれないのかも知れないと考えていますが、そのようなデザインはまれにしか生まれないのでは?というようにも思います。

後、自分の中で気になっているのは、感性ワードの分析手法はベイジアンネットワークで置き換えられないか?という点です。書籍では正準相関分析とラフ集合による決定ルール分析法を使っていますが、感性ワードは名義尺度で表わすことができ、ベイジアンネットワークでもそれらの関係性をモデル化できそうな気がします。この辺は具体的な事例によって確かめていければと思いました。


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