SNSで量る価値観



SNSを制した者がマーケティング活動を制す

私の持論である。

マーケティングプロセスのセグメンテーションにおいて、考慮される情報は大まかに3つである。すなわち、「デモグラフィック」、「生活スタイル・趣味嗜好」、「購買行動」である。この中で、「デモグラフィック」や「購買行動」に関してはアンケート調査などで取得できる。ただ、「生活スタイル・趣味嗜好」は本当にアンケートの情報で十分だろうか。

この課題に対する一つの解答は「エスノグラフィック・マーケティング」だ。ただこの手法にはフィールドワークに行く時間と資金が必要となる。もっと安価に、もっと手軽に顧客の価値観を知る方法はないのか。私はこの問題の答えは「Societas(ソシエタスと読む)」「SNS」にあると考えた。

「Societas」とは弊社の価値観分析エンジンで導きだされる価値観のパターンである。

詳しくはここでは述べない。簡単にまとめると顧客を価値観によって12のパターンへセグメンテーションするものだ。興味のある方はこちらのサイトで確認頂きたい。この分析手法の優れているところは顧客の価値観を“成分”として分析する点、12のクラスタリングを行うだけでない点においてだ。このクラスは「高級品を好むクラス」ではなく「家族を大切にする、金銭的にゆとりがある」というような、より具体的にイメージしやすい価値観に分類できる。「SNS」については説明するまでもないかもしれないが、個人の生活や身の回りに起きた事が記述されている。現在、ここからデモグラフィックなどの属性推定がある程度の精度で可能な事は分かっている。

では、「SNS」から「Societas」を導きだせるのではないか。課題は、どうやって「SNS」と「Societas」を結びつけるかである。

まず、分析対象のSNSとしてはTwitterを選択した。理由はデータ取得のAPIが用意されている事、公開されてるアカウントが多い事である。

昨年の研究ではこのTwitterのデータのみで研究を行った。

まず、価値観に関連するキーワードをTwitterから集め、価値観辞書を作成した。分析対象のアカウントの発言をこの辞書に適用する事で価値観を導き出した。この時は企業毎のSocietasの分布を比較したのだが、偏りがあり比較が難しかった。Twitterだけの分析では“Twitterの偏り”が影響して価値観の推論がブレる。そこで、今年の研究では価値観に関するアンケートを取り、Twitterの発言と合わせて分析を進めている。第一の成果として、クローズドテストで6割の正解率でSocietas推定に成功している。(詳細は言語処理学会第19回で発表予定)

以上の通り、Twitterからの価値観推定という形で弊社のSNS分析は確実に進歩している。

SNS分析の価値とマーケティング活動への有効性を証明し、SNS分析エンジンの市場への早期投入を目標に研究を急ぎたい。


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