ソーシャルメディア(2)〜企業のコミュニケーションが変わる〜


今回は「共感」を軸とした、企業のコミュニケーションについてお話しします。

消費者購買行動の変化

インターネット登場以前と、インターネット登場後、そしてソーシャルメディア登場後において、消費者購買行動モデルが変化しました。
ソーシャルメディアでは「共感」が購買行動を起こすきっかけとなっています。

1,AIDMA

インターネット登場以前の消費者購買行動はAIDMAと言われてきました。
A(Attention:注意)→I(Interest:興味)→D(Demand:欲求)→M(Memory:記憶)→A(Action:行動)

2,AISAS

インターネットが登場してからは、AISASという行動様式が見られるようになりました。
購買前にインターネットで評判を検索し、購買後に使った感想をインターネットでクチコミするところが異なります。
A(Attention:注意)→I(Interest:興味)→S(Search:検索)→A(Action:行動)→S(Share:共有)

3,SIPS

ソーシャルメディアが登場してから、SIPSという行動様式も見られるようになりました。
S(Sympathize:共感する)→I(Identify:確認する)→P(Participate:参加する)→S(Share & Spread:共有&拡散する)
まずソーシャルメディア上で友人たちからの情報が入ってきて「共感する」。
次に、その情報が自分にとって本当に必要かどうか、ググったりして「確認する」。
次に、購入することや、情報をシェアしたり「いいね!」をすることも含めて「参加する」。
最後に、「いいね!」や、コメントをつけたりして、友人・知人に広く「共有&拡散する」。

大きな違いは、最初のとっかかり。
従来は、Attentionで目立って消費者の注意を引くことが重要だったのですが、
企業と消費者がフラットな立場であるソーシャルメディアでは、
まずは、消費者に共感(Sympathize)してもらうことが重要になりました。
これにより、「注意」一辺倒だった企業のコミュニケーションの方法も変わらざるをえません。

フラットな世の中へ

ソーシャルメディアでは、企業と消費者も一人間としてフラットな立場になります。
相手は顔の見えない企業だとばかり思っていたら、「中の人」がつぶやく内容を身近に感じて、
企業そのものに親近感がわいた、なんてことがありませんか。

3〜4年前とちょっと古いですが、
例としてお伝えしたいのが、永谷園の「生姜部」。
永谷園 生姜部
生姜を極めるために試験農場を作ったり、
社内の様々な部署から集まって生姜の研究開発を行ったり。
社長じきじきに生姜を使った料理を作る動画も公開されています。
”永谷園”という企業が真摯に取り組む姿勢が伝わることで、
消費者は企業を身近に感じて、好きになってしまう。
そんな「永谷園、なんかいいね♡」という空気は、
商品の売上という効果を超えた波及効果を生んだそうです。
具体的には、新卒採用の応募が増え、ほとんどの学生が「生姜部に入りたい!」と言ってくれた、
グーグルで「生姜」を検索すると、永谷園生姜部が2番めに出てくる、など。
決して大上段からCMを流して云々、では得られなかった効果が現れています。
2008/9/3 電通 「コミュニケーションをデザインするための本」 岸勇希 

参考文献:
2011.10.11 アスキー新書 「明日のコミュニケーション 『関与する生活者』に愛される方法」 佐藤尚之
2011.11.10 日本経済新聞出版局 「ソーシャルシフト これからの企業にとって一番大切なこと」斉藤徹


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