完成度あるいは風呂敷のたたみ方について


子どもの頃、学校のテストは90点取れてれば良い、と父に言われてました。

真意のほどは確かめていませんが、学んだことが身についていれば多少のミスはあったとしても90点くらいは取れるはず、ということなのだろうと思います。そんなことをふと思い出しました。では、社会人になってからの仕事は何点を目指すべきでしょう?「常に100点であるべき」「完璧を目指すべきではない、40点くらいでアウトプットするくらいのスピードが必要」それとも「お客様にとっての101点」なのか。。

何点の仕事か。これは完成度あるいは品質と言われるものですが、これを決めるには三つの要素があると考えています。

  1. ボリューム。中身の面白さや量。風呂敷を拡げると言いますが、拡げた風呂敷の大きさ
  2. フォーカス。1で拡げたものを着地点に向けて優先度を付けて絞り込むことです。風呂敷をたためるように中身を整理するということ
  3. フィニッシュ。最後の仕上げです。風呂敷をキレイにたたむということ

この中で一番重要なのはどれでしょう。

1. 中身は常に重要です。仕事の完成度と言うときに、発想の良さや量といった側面は注目されていないかも知れませんが、どんなに最後キレイに仕上がったとしても中身がつまらなかったり的外れだったら価値がありません。

2. 実際の仕事では時間と人手などリソースには制約があるため、その中でどこまでやれるかという勝負になることが多いです。また、詰め込み過ぎると発散してよく分からなくなることもあります。そのため何かにフォーカスする、すなわちある方向に沿って尖らせる、それ自体が完成度を左右すると考えることもできます。

3. を指して完成度ということもありますね。画竜点睛を欠くという言葉が示すように、ささいなミスで仕事の価値が失われることは避けたいところです。

と、いずれも大事なことは間違いありません。

しかし、今の私は、仕事をするその瞬間において最もコントロールしやすいという意味で2が重要だと考えています。なぜなら、

1. はその仕事に取りかかるまでに身につけた能力、引き出しや技術や生産性で決まります。良いアイデアを運良く思いつくということもありますが、つまり仕事に取りかかってしまった後でどうにかなる見込みは低いと言えます。

3. についてはおおよそ時間を掛ければ良くなるものですが、その時間を確保出来るかはボリュームによります。また、仕上げのスピードというのもその時点の能力であり、仕上げに限定したときの「求められる完成度」というのは実は状況によって異なるものでしょう。それらを見極めるということは、つまりフォーカスするということになります。

以上のことから、仕事の完成度を上げるためにコントロールすべきは何にフォーカスするか、何を減らすかということだという結論に至ります。とは言うものの、やりたい事、あるいはやらなければならないと思っていることを減らすということは、かつてはとても難しいことだと考えていました。その後、不可欠と思っていたことを減らさざるを得ない状況をいくつか経験する内に、本気で考えれば何か手を思いつくものだと学びました。

まとめると、仕事に取りかかる時点ではその時の能力や時間等の制約を超えそうなボリュームを目指しつつ、その後、その時の能力でまとめきれる範囲にまで少し余裕を持って削減する、ということを心がけると良いだろうと思っています。そのためには、できることとできないことを見極めること、与えられた制約の中でものごとの優先度を決めること、これらを意識的に行う事が重要でしょう。

さて、こんなエントリを書いている今日(2013/11/18)ですが、弊社オープンラボ(2013/11/20,22)は目前に迫ってきました。皆さんにお見せできる発表の完成度はどれほどのものでしょうか。最後まで完成度を上げられるよう頑張ります。みなさまのご来場お待ちしております。


This entry was posted in その他. Bookmark the permalink.