ミーム(meme)


ミーム(meme)と言うらしい。

事務作業で必要があって、ここ数週間の自分の取った記録を見るために手帳をパラパラ捲っていた。青いインクの乱れた文字で、「ミーム(meme)」と記されていた。確かに私の書いたものだ。頭ががんがんしてきた。神保町の餃子の会(単なる酒飲みの会のようでそうでもない・・・)の翌日、荒牧英治氏のツィッター関連の自然言語処理セミナーを受けながら手帳をめくっていた私は、その文字を宇宙人からのメッセージのように見ていた。何なんだ、先週の自分の言葉が、わからない、思い出せない・・・、ま、いっか、そう言うことはよくある。そして、また、忘却の途についた。

週末、仕事を終えようとした時、不意に遠慮がちな荒牧氏の言葉が脳裏に浮かんだ。「え~、品のない言葉ではありますが、ググレカス、という言葉がありまして・・・」その時、私の目の前には、はっきりと横軸に時間、縦軸に人を取ったツィッターの発言散布図が見えていた、グラフのタイトルは「ググレカス」だったはずが、いつの間にか、「ミーム」に変わっていた。ミーム、ミーム・・・途端に甘い刺激を伴った痺れのような感覚に包まれ、私はググっていた。

はっきり思い出した。けいはんな通信フェアで、ひさしぶりにATRを訪れた日のことだ。楽しさと懐かしさと苦さを織り交ぜた、若かったあの頃の思い出。戻ってきた、と言う実感があった。遠くもなく近くもない場所に今いる。そうだった、NICT所属のU氏と居酒屋で飲んだ・・・あの時か。

「心の遺伝子の話があったじゃないですか、あれって、ミームのことですよね?」ソシエタスの話をしていた私にU氏が問いかけた。「は?ミーム?」お恥ずかしいことに、初耳だった。「え、知らないんですか?」ええ、知りません!と言うことで、酔っ払って忘れないように手帳に書き記したのが、この乱れた文字だったと言うことだ。

恐る恐る検索結果のwikiを見た。随分、既知のことらしい。ミーム学なんてものもあるらしい。なるほど、大変なことだ。読んでいると、私の考えていることに近からず、遠からずのような気もする。ただ、それはwikiだけでは確認できない。

無知と言うのは素晴らしいことなのかも知れない。何も恐れるものはない。自分流でやればいい。一昨日、ググった時はそう思った。

縁とは不思議なものだ。昨日、妻がキャンプ用品の調達をしている間、暇つぶしに隣の本屋をうろついていて、一冊の本に出会ってしまった(本当は、経済か企業会計のおもしろそうな本を探していたのですが・・・)。「利己的な遺伝子」(リチャード・ド-キンス著、紀伊国屋書店訳本)。どうやら、30年も前に書かれた古典らしい。なぜ、君はそこにいる?不思議な気がした。本を手に取った時、愛おしい、何となくそんな予感がした。

と言うことで、今私はその本と付き合っている。

ソシエタスがミーム(meme)の類型なのかどうかは、まだ分からない。


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