ニューロ・マーケティング始動! 脳科学が明らかにする購買行動の仕組み


最近、「データ・サイエンティスト」、「統計学」というワードに注目が集まり、マーケティング分野に様々な科学技術を応用する研究・実践が進められている。このようにマーケティング・サイエンスやマーケティング・テクノロジーが進化する中、われわれ研究開発グループでも、脳科学を活用したリサーチ「ニューロ・マーケティング」の取り組みを開始している。神経マーケティングや心脳マーケティングとも呼ばれるこの最先端の手法は、ヒトの脳の活動を分析することで、従来の手法では明らかにすることができなかった消費者の意思決定プロセスの核心に迫っていく。

以前は、脳波測定ツールは非常に高価格で非常に敷居が高いものであったが、ビジネス実践に活用できる現実的な価格の製品が販売されてきている。今回のリサーチでは、その製品を使用し、TV CM視聴の際の脳波を測定した。まず事前調査によって選定した20名の調査対象者を社内から集め、会議室に社長室のソファーを持ち込み、そこで家でくつろいでいるような感じで、それぞれ複数のTV CMを視聴してもらった。

EEG

TV CM視聴中の脳活動データを1秒間に500回のデータを収集することで、各視聴者が各CMをどのように感じているのか、どのシーンが最もインパクトがあったのかを表すことができる。

なお、今回のリサーチで収集したデータは脳波だけではない。

脳波測定後に、行動観察とアンケート調査を実施し、アンケート項目としては

―AIDMAにもとづいた評価として、CM商品に対する認知、興味、欲求に関する効果について

―「心があたたまる内容だった」、「親しみがわいた」、「少し気分が晴れた」、「つまらないと感じた」などのCMに対する印象評価について

の内容を回答してもらった。

さらにアンケート回答後に、インタビュー調査も実施し、各CMの評価内容について深く掘り下げるとともに、被験者のパーソナリティや価値観などの影響度も確認した。

interview

この調査結果としては、脳波とアンケート回答データが示す相関関係など、大変興味深い。ニューロ・マーケティングという新しい手法と、アンケート・インタビューという伝統的な手法は、対立するものではなく相互に補完しあうと考えていたが、今回の結果によって、より深く広告効果を理解するため、両手法を組合せて活用することの有効性と重要性を、はっきりと確認することができた。

しかし、ニューロ・マーケティングという新しいテクノロジーの可能性を考えると、まだまだスタートラインに立ったに過ぎない。今回実施したTV CMに加えて、カタログ、Webサイト、バナー広告、eメールなどの効果測定などの分野でも、費用対効果が高いソリューションを開発していくことを目指し、加速的に発展させていくことに期待を膨らませている。

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