パターンランゲージの形式 〜慶應大の講義より〜


最近気になっている「パターンランゲージ」。
学生時代、建築学科であった私は習ったはずだけど、キレイサッパリ忘れてしまったので勉強しなおそう!
と思ったのはいいけど、本がとっても高いぞ、うーむ・・・

そんな感じでウダウダしていたら、HCD-net で講演されていた井庭先生の講義が iTunes U で公開されている事を知ったので、まずは授業を受けてみることにしました。(馬場さんを真似っこ)

KEIO SFC on iTunes U:http://itunes.sfc.keio.ac.jp/

アウトプットから始まる学び
Output-Driven Learning
与えられた知識をインプットするだけが、学びではない。

「はなす」ことでわかる
Release of Thoughts
自分の考えを「話す」ことは、自分からその考えを「離す」こと。

井庭先生の「学習パターン」より

井庭先生の学習パターンにも習い、授業内容でポイントだと思ったことや、感想などを書いてみます。

まず、1回目は「パターンランゲージの形式」です。
※私の主観が混ざっていますので、正しい情報を知りたい方は、井庭先生の授業をご覧ください。

パターンランゲージの形式

パターンランゲージとは

  • 問題発見から問題解決のプロセス・・・すなわちデザインの一定のルールを記述したもの
  • デザイナーは、経験で培った各々のルールに従い、問題発見と問題解決を行っている
  • クリストファー・アレグザンダーが提唱した建築・都市計画にかかわる理論
  • アレグザンダーは数学と建築の専門家だったが、数学的な手法(カタチでデザインを分類)に限界を感じ、自然言語でデザインをサポートするためにパターンランゲージを考え出した
  • この理論はデザインパターンなどソフトウェア設計にも応用されている

アレグザンダーーの問題定義

  • Design under Complexity
    デザイン行為にあたり、複雑さにどう対峙すればよいのか?
  • Living & Growing Whole
    生き生き」とし、多様性がありながら、調和がとれている全体を、どうつくることができるのか?
  • User-Controlled Design
    住人たちが、自分たちでつくり、自分たちで育てることができるためには、どうすればよいか?

自分に近い言葉で捉えると、1はUX、2はストーリーテリング、3は参加型と通じるな、と思いました。

パターンランゲージ3.0

井庭先生は、時代とともにパターンランゲージを1.0〜3.0として定義している。


井庭先生のブログ:「パターンランゲージ 3.0:新しい対象×新しい使い方×新しい作り方」(1) より

  • デザインの対象
    1.0では、自分以外のモノに対してデザインしていたが、3.0では自分自身もデザインの対象となる
  • なぜパターンランゲージを作るのか
    1.0ではデザイナーとユーザの垣根を飛び越えるため、2.0ではエキスパートとビギナーのギャップを埋めるため、3.0ではエキスパートやビギナー、ユーザ関係なく人々の経験を共有するため。
  • どうやってパターンランゲージを作るのか
    1.0ではエキスパート同志が議論して作る、2.0ではエキスパートが作ったモノをユーザレビューする、3.0では対話しながら作る(ブレストやKJ法、プロトタイプなどを利用しながら)

3つのパターン


授業内の資料を徳見が編集したもの

リアルワールドのパターン

  • 要素と要素の関係性のこと(要素ではない)
  • 関係性は繰り返し発生する

<例:教室>
要素:先生/学生/机/椅子/黒板/プロジェクタ/スクリーン/窓/光・・・
パターン(関係性):先生と生徒/学生と椅子/机と椅子/先生と黒板/窓と光・・・

要素には名前があるが、パターン(関係性)には名前がない(要素と要素、という表現になる)。
そこで、パターン(関係性)を言語化しようというのが、パターンランゲージ。

メンタルのパターン


授業内の資料を徳見が編集したもの

デザインの要素はこの3つ。
デザイナは、問題発見と問題解決の繰り返しをすることで、一定のルールが蓄積され、パターンとなる。

ドキュメントのパターン

パターンは無数にある。
その中で、「生き生き」した(再生産したい/何度も繰り返したい)パターンは、3つのパターンそれぞれの中でもちょこっとしかない。
書くのはそういう、「生き生き」したパターンだけ書けばいい。

<例:教室をもっと「生き生き」させるには?>
外で授業する/ソファなどくつろげるスペースにする/学生にもマイク/メモはノートではなく付箋に書いて見えるとこい貼る・・・

感想

UXでは、「モノ」デザインではなく「コト」のデザインが重要になってきます。
コトをデザインするということは、文脈を知り、文脈に合ったサービスを作ること。
これは、井庭先生のいうパターンランゲージのデザインに対する考え方と似てるかな、と思いました。

しかし、長年「モノ」作りをしてきた人は、「コト」のデザインへの思考の切り替えがうまくいかないので、パターンランゲージが大きな手助けをしてくれそうです。

どうでもいい感想としては、「最近の大学授業ではPCみんな持ち込むんだ〜」とか「プロジェクタ立派」とか「英語使えるのが当たり前な雰囲気・・・(汗)」とか、自分の時代とのギャップを感じました。(慶應だからというのもあるかもしれませんが)

そもそも無料でいつでも iTunes U で授業を観れることが素晴らしいです。

では、次回は「パターンマイニング(1)」という授業を受けます。


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