HCDが体験できるワークショップ、やってみました(前編)


昨年、ユーザビリティ工学専門の樽本さんから流れてきたアジャイルUCD研究会メールで知ったお財布プロジェクト

これはHCDのプロセスを短時間(90分)で一通り体験できるんじゃないか!と、ビビビッときました。
準備も簡単でサクッとできたので、やったことを紹介します。

はじめに(動機)

HCDを導入するとき、HCD専門家がコンサルするのが一般的な流れだと思いますが、そうなるとトップダウンでなければ導入できません。
ということは、まずトップを説得するとこから始めなければなりませんが、私は現場でやっちゃえばいいじゃん、の現場主義。
現場の自分たちで小さな事から始めて、実績をひとつひとつスピーディーに積み上げて全体に広がっていければいいな、と思っています。

まずは現場のみんなにHCDの流れを体験してもらいたいけど、全部をするには時間がかかりすぎるし、部分的では全体感がわからない・・・
そんな事を悶々と考えていた時にこのワークショップを知り、これは「HCDやっていこうぜ!」というメッセージを体験として共有しやすそうだと直感しました。

さっそくHCDを興味ありそうな開発の人に声をかけて「まずは少人数でプロトタイプ的にやろうぜ!」ということに。
しかし、年末はバタバタしていたため、伸び伸びになっていたら・・・いいのが出てました!
デザイン思考家になるための90分集中講座 -スタンフォード大学 d.school教室-

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こんな感じでファシリテーションは動画がしてくれるので、簡単にワークショップが実施できます。

実施したワークショップの流れ

step0 3分 相手の「理想のお財布」を勝手に想像してスケッチを描く(相手には見せない)
step1(共感) 8分(4分×2) 相手のお財布を見せてもらいながら相手の要求を聞き出す
step2(共感) 8分(4分×2) さらに深堀して、要求の背後にある真のニーズを探る
step3(問題定義) 3分 相手のニーズとインサイトを探る
step4(問題定義) 3分 重要なニーズとインサイトを定義する
step5(創造) 5分 アイデアを(最低でも)5つスケッチする
step6(創造) 8分(4分×2) スケッチを相手に見せてフィードバックを得る
step7(創造) 3分 アイデアを1つに絞ってスケッチする
step8(プロトタイプ) 10分 有り合わせの材料でプロトタイプを作る
step9(評価) 8分(4分×2) 相手に実物を手に取ってもらいながらフィードバックを得る
step10 25分 全員で振り返り

動画だけでは「?」となったときに置いて行かれてしまうので、ワークショップ前とステップの合間にフォローを入れるために資料を作成しました。

アレンジした事

d.schoolの講座では「プレゼント体験のリ・デザイン」がテーマですが、プレゼントは「プレゼントする人」の先に「プレゼントされる人」がいて、どちらの体験をターゲットとするのかイメージがつきにくかったので、樽本さんが紹介されていた「お財布」をテーマにしました。
手順もd.schoolの講座では「ステップ1:インタビュー」からですが、HCDプロセス体験前後によって自分の提案内容の変化を体験してもらいたかったので、これも樽本さん紹介の手順に従い「ステップ0:相手の理想のお財布のスケッチ」を追加しました。

準備したもの

  • d.schoolで配布しているワークシート&ファシリテーションガイド
    ワークシートは予め参加人数分印刷しておきます。
    ファシリテーションガイドはファシリテーションする人が予め目を通しておくための資料です。
  • 動画と資料を移すためのPCとプロジェクタ2つずつ
  • オリジナルのフォロー資料(上記「ワークショップの内容」で紹介したもの)
  • プロトタイプの材料

プロトタイプの材料は、樽本さんがまとめてくださっています。
こちらはお財布がテーマのものですが、d.schoolの講座でテーマにしているプレゼント体験でも同じ材料でいいと思います。

なお、私はこれらを全部ではなく会社にあるものや100均で買えるものを揃えました。
少ない材料ですが要らない封筒や余ってたヒモなどが役に立ってました。

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作ったプロトタイプはこちら。

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ただの紙の切れ端たちにみえますが、ワークの最中は製品のイメージが頭に浮かんで結構素敵にみえてました。
慣れない工作で、かつ短い時間で作った割には、いい出来です。う、うん、いい出来・・・

長くなったので、振り返りは後編へ・・・・


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